イーサリアムは急落からの安定化の兆しを見せている。ETHは主要なサポートで反発した後、1月の高値から約15.6%下落し、現在は2,950ドル付近で取引されている。イーサリアムの価格動向は依然として表面的には弱く(週次で11%下落)、複数の兆候が転換点を示唆し始めている。

弱気モメンタムのリセット完了、クジラによる積極的な買い増し、ネットワーク利用の急回復が同時に進んでいる。これらのシグナルは重要な問いを投げかける。イーサリアムはより力強い反発の準備を進めているのか、それとも短期的な反発にとどまるのか。

出来高の乖離とクジラ参入、下落局面が進行

イーサリアムの最近の弱さは突然生じたものではない。1月6日から14日にかけて、ETHは日足チャートで弱気のRSI(相対力指数)ダイバージェンスを示した。価格が高値を更新した一方で、モメンタム指標であるRSIは下値を切り下げており、これはトレンドの終焉を示す典型的なパターン。

このシグナルは明確に現れた。イーサリアムは約15.6%下落し、2,860ドルのサポートゾーンに滑り込んだ後、安定した。

サポート付近で何が変わったかが重要となる。

価格が下落基調にあった1月20日から21日の間に、オンバランスボリューム(OBV)は高値を切り上げた。これは売り圧力が弱まり、大口投資家が供給を吸収していることを示している。OBVは出来高の流れを追跡する指標で、こうしたダイバージェンスは多くの場合、ローカルボトム付近で出現する。

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その変化にクジラが反応したようだ。

過去24時間で、暗号資産取引所以外のクジラの保有イーサリアムは、1億3万7,300ETHから1億408万ETHへと増加した。1日で約35万ETHが新たに買い集められた計算。

現在のETH価格換算で、今回の買い増し額は約10億3,000万ドル超。

これはクジラが高値で買い増したのではないことを示す。モメンタムがリセットされ、主要サポートを試した段階で買いが入り、調整を売却ではなくエントリーの好機と捉えた形。ただし、その動機はこれだけではなさそうだ。

イーサリアム、1日あたりのユニークアドレス数で2位奪還

テクニカル面だけが好転しているわけではない。

本稿執筆時点で1月23日、イーサリアムはBNBに次ぐレイヤー1の日次ユニークアドレス数(DUAs)で2位を回復した(BeInCryptoアナリスト独自集計)。直近盛り上がりを見せていたSEI(レイヤー1)を抜き、ポジションを取り戻した。しかし、しばしば競合となるopBNB(BNBのレイヤー2)は依然としてこれを上回っている。

日次ユニークアドレス数は単なる価格投機ではなく、実際のネットワーク利用度を示すため、この回復には大きな意味がある。イーサリアムのレイヤー1としてのオンチェーン活動が過去の高値に及ばぬ一方、再び活性化しつつある証左。SEIは近年イーサリアムの強力な競争相手だった。

さらに、アドレス数の伸びにおいてイーサリアムは依然として主要レイヤー2エコシステムを上回る。

この回復はSNSでも話題となり始めている。

イーサリアムのSNS支配度は、昨日から約0.37%から4.43%に急上昇し、一時は5.8%付近まで達した後に落ち着いた。過去の傾向では、SNS支配度の局地的なピークがETHの短期的な上昇に先行してきた。このタイミングとクジラによる10億ドル超のETH買いが重なる。

例えば:

  • 1月17日、ローカルなソーシャルドミナンスの急増後、イーサリアムは数回の取引で2.1%上昇した。

  • 1月21日にも同様の急増が発生し、その24時間以内に3.4%上昇した。

この現象が必ず上昇を保証するわけではない。しかし、ネットワークの存在感回復が短期的な価格上昇につながった過去を示している。本稿執筆時点でL1デイリーユニークアドレスの2位に返り咲いたことも、注目を集める根拠。

イーサリアムの価格水準が今後の鍵握る

ここからは、イーサリアムの構造が明確だ。

下値では、2,860ドルが重要なサポートとなる。この水準が、15.6%の調整局面の終点であり、クジラが積極的に参入したライン。明確に下抜けた場合、上昇傾向は後退し、さらに下のサポートが意識される状況。

上値では、ETHが3,010ドルを突破する必要がある。これは現在の価格から2.6%上の水準。ここを明確に上回れば短期的な強さを確認できる。さらに上昇が続けば、1月中旬以降価格を抑えてきたレジスタンスゾーンの3,350ドルが注目される。

この水準を上抜ければ、イーサリアム価格は3,490ドルや3,870ドル付近のさらなる高値を試す可能性がある。一方、2,860ドルを割り込んだ場合、2,770ドルへの下落が意識され、反発シナリオは否定される。