Zcashの価格動向は、多くのトレーダーの期待を裏切る形となった。広く予想されたブレイクアウトは実現せず、市場環境の悪化とともにZECは急反落し、上昇傾向が消滅。
マクロ経済の不透明感が高まり、センチメントは下落を見込む姿勢に傾いた。この下落は、Zcashが重要なテクニカルサポートを失った後に下目線で仕掛けたトレーダーに有利に働いている。
Zcashクジラが全力投入
Zcash市場のセンチメントは、蓄積と売却の間の明確な綱引きを反映している。オンチェーンデータによれば、クジラは直近数日間でZECの蓄積を試みており、長期的な自信の表れと見られる。一方で、売り手もそれに対抗しており、さらなる価格調整を見込んでトークンを着実に売却。
取引所の残高は過去24時間で3.4%増加。これは売り圧力の高まりを示す強い指標である。残高の増加は通常、トークンが現金化目的で取引所に送られていることを意味する。ZECのテクニカルな下落が進行する中、この売却圧力は今後さらに強まる可能性が高く、ZEC価格の下方リスクが一段と高まる状況。
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マクロ指標もZcashにとってはっきりとした下落傾向を示している。ZECの資金調達率は1週間以上マイナス圏で推移しており、市場全体がショートポジション優勢となっている。トレーダーはさらなる価格下落を想定し、下押し圧力が強まった。
マイナスの資金調達率は、強気な売り圧力が続く局面でショート勢が維持費を負担していることを示す。この状況はロング投資家にとって不利であり、価格が回復しない限りリスクだけが増大。長期的なマイナスの資金調達は通常、下落トレンドの継続と一致する。
清算データも警戒を促している。清算マップによれば、約473万ドル相当のロングポジションがZECが352ドルに下落した場合に清算される可能性がある。このリスク集中は強制的な売却を誘発し、ボラティリティが一段と高まり、下落傾向を強める要因となる。
ZECは本稿執筆時点で363ドル近辺で推移。トライアングルパターン下抜け後の水準である。先行する値動きではブレイクアウト期待が高まったが、マクロセンチメントの悪化が強まると流れが一変した。テクニカル的にはここから最大55%下落の可能性があり、下値目標は171ドル付近となる予測。
この弱気シナリオが現実化した場合、Zcashはまず340ドルのサポートまで下落する展開が想定される。その水準を割り込むと売り圧力がさらに加速する見込み。ここを下抜ければ、ZECは300ドル付近まで下落し、さらに下では256ドルが次のサポートとなる。
現状では弱含みだが、プライバシーコインとしてのシナリオ自体は依然として維持されている。もし強気派が再び主導権を握れば、ZECは340ドル以上で安定し、反転上昇もあり得る。405ドルまで回復すれば弱気シナリオは否定され、需給が買い優勢へと転じる。

